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acros が生産中止のようだけど、このタイミングで富士フイルムがモノクロから全て撤退するとは思わなかったので驚いた。

モノクロ、ネガ、ポジ、と1種類ずつは残すと思っていたのでショックではあるけれど、残った海外のフィルムを使って行くしかないのでしょう。

ダイキチ的には、週刊誌の編集記者だった頃、acrosは写真班に大量に山積みされていて、何か事件があると編集者もぐわっとacrosを鷲掴みにして現場に駆けつけたものだ。そんな時代を思い出しつつ、一つの時代の終焉を感じた。

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ここ1、2年で、フィルムに興味を持つ人が増えて来たので、なんで(Natura1600に続いて)水を差すようなことをすんのかな、と言いたいところではありますが、よく採算度外視で上場企業が今まで作ってたな、とも思うわけで、あまり富士フイルムを責める気もしないですね。

我々フィルム愛好家が今後もサバイバルするためにはーー、種の保存には多様性が必要なわけで、フィルムを入手するルートを複数用意しておくこと、現像液、停止液、定着液の自家調合、印画紙の自家作成なども準備しておきたい。また写真家の永嶋勝美さんによるDGSMプリントのように、デジタルとアナログの融合も一つの方向性かなと思う。

で、部屋を見回すと、ブローニーのacros が1本落ちている。

鎮魂歌として使ってみますか。

 

 

26010016

 

機材は、国産フィルムには国産のクラシックカメラだろ、とMinoltacord をセレクト。

露出計は、セコニックのツインメイト L-208 をいつも使っているのだけど、今回、この露出計で痛いミスをおかしてしまった。

露出計で最初にだいたい測っておくのだけど、撮っている最中に「あれ、これ1、2段オーバーじゃない?」とおかしい事に気付いた。

露出計を見ると、「反射測光」に設定していたはずが受光部がいつの間にかスライドしていて「入射測光」になっていたのだ。

 

acros 最後なのに、やっちまったよ……

半分以上オーバーで撮っているので、どうしようかと思ったけど、気を取り直して、最後までISO50くらいの設定で撮っておいて、現像の時に減感することにした。

 

なので自家現像は、D76(1:1) 20℃ 7分30秒で行った(通常は10分30秒)。

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

 

仕上がりの露出は、それほど問題なく一安心。

acros、やはりいいね。

細かい粒状性、階調、シャープさなど、安定感がある。

黒の締まり、手前の人物の服のシワなど、よく出ているなと。

ダイキチ的には、acros は相反則不軌の影響が少ない(夜景など長い露光時間でも感度低下があまりなく、補正の必要も少ない)ので、三脚を使った夜景の時によく使ってたな。

 

参考

FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 Fujifilm ACROS100

 

FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 Fujifilm ACROS100

 

acrosで都心の夜の景色を撮っていたのも懐かしい。

フレクサレットもいいカメラだった。

 

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

Minoltacord は、今でも人気のMinolta autocord の前身で、ロッコールレンズではなくChiyoko PROMAR というレンズが装着されている。

このレンズは逆光には弱いけど、フードを付けて光の条件を読めばなかなかシャープな写りをすると思う。

 

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

 

特に、ピント範囲のシャープさや精細さ、引き締まったシャドウと、ボケへの移行がナチュラルなのが気に入っている。

この奥の木の枝の描写とか、たまらないなと。

 

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

上部に光を入れてみたけど、下半分はしっかりと写っていて、なかなかやるな。

 

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

 

 

Minoltacord  Chiyoko PROMAR sⅢ 75mm f3.5  Fujifilm acros100

 

そして開放気味で撮ると、ボケもなかなかおもしろい。

Minoltacord おそるべし。

 

 

結局、フィルムやフィルムカメラを使っていて何が楽しいのかと言うと、もちろんフィルムならではの描写や空気感だったりするんだけど、それを突き詰めていくと「隙」だったり「雑味」といった人間くささではないかと思う。

以前、『鉄腕 DASHI!』でお米の鑑定士の方が、 「お米は旨味だけではだめで、苦味や渋味などの雑味が米の味を引き出す」と言っていた。

フィルムで言うと、粒子のランダムなテクスチャーが予測不能な「雑味」であって、1+1が、2.1だったり、1.9だったりするから旨味が引き立つし、おもしろい。

acros は終焉を迎えたけど、逆にこれからも普通にフィルムを使っていくんだろうな、と思いを新たにした。

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

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4 のコメント

  1. だいきち殿
    私も聞いた時はショックでしたが、よくここまで販売してくれたなあという感謝の気持ちです。(昔ネオパンSSをよく使っていた)
    薬品類は当面大丈夫そうですが、次はカラーネガなのか?の思いもありそれまでは富士フイルム使っていきます。
    アクロス買いだめはしないのでしょうか?

    連豆
  2. アップされた写真はとても素敵ですわー 勉強になります。
    本当に水をさされました。機材も揃えて自分の時間が取れるようになってきたのにぃ・・・
    秋頃から自家現像にチャレンジしようとも思っていた気持ちが凹みました。

    MoBlue
  3. 連豆さん、こんばんは。
    僕もなるべくフジを使おうとは思っているのですが、C200とナチュラ1600が多かったので、今後どうしようという感じです。100はLOMO、200はC200、400はLOMO400とB&Hから買うUltramax400、800はLOMO800 がスタンダードで、全て500円以下だったのですが、Ultramax以外は値上がりしているので、カラーも困っています(安い時期に多少の買いだめはしていますが)。
    アクロスは買いだめするつもりはなく、今回がラストのつもりだったのですが、期せずして以前と同じ価格のアクロスとC200をネットで発見したので注文しました。なので、しばらくはちょびちょびアクロス使っていこうと思います。

    だいきちボンバー
  4. 廃番は凹みますよね。なんか自分の趣味がこの先、行き止まりなんじゃないかと。だったら、はまる前にやめておくか、と思う人がいても不思議ではありません。
    僕の場合は、もう突き進むしかありませんが…。
    逆に言えば、今しかできないので、行けるところまでいって、いよいよフィルムがなくなったら、その時にデジタルに完全に移行すればいいや、という感じです。
    海外に目を向けると、今でもフィルムを使っている人がいっぱいいるので、まぁしばらくは平気だな、と実は楽観的に思っています。
    フィルムは海外のB&Hから買えば、1本400円〜600円くらいで買えますし、自家現像の薬品はヨドバシやシルバーソルトで揃うので、気持ちは萎えているでしょうけど、ぜひチャレンジしてみてください!

    だいきちボンバー

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