『月刊 星ナビ』という雑誌で写真家の飯島 裕さんによる 「銀ノ星」という連載がある。
ここではモノクロフィルムを使って星を撮っているのだが、この写真が非常にかっこいい。
で、その連載でよく使用されているフィルムが、ILFORD の DELTA3200だ。
DELTA3200のざらざらっとした粒子感と星空がマッチしていて、こんな写真を撮ってみたいものだとつくづく思う。
先日、RB67の試し撮りで伊豆に行った際に星空を撮ろうと思ったのだが、あいにく満月だったので、このDELTA3200で暗いトンネルや日中の景色を撮ってみようと思った。
現像は、D76(stock) 10.5分 20℃、EPSON GT-X830でスキャン(2,400dpi)している。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
まずはちょっと暗い屋内で撮影。
ピント面の感じとボケの粒子感があいまって、立体感が出ている。
あまり絞っていないからだろうか、思ったより滑らかな感じだ。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
確かf5.6付近で撮影。
絞るとコントラストが高くなりそうな感じだ。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
ISO400のフィルムと比較すると、当然、粒状感があるが、日中に使ってもこれはこれで表現としておもしろそうだ。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
トンネルまで来て、三脚を立てて撮影。
なかなかワイルドな感じで狙い通りだ。
FUJIFILM X-Pro2 XF10-24mm F4 R OIS
ちなみにデジタルカメラで撮るとこんな感じで、これはこれで神秘的でおもしろい。
NIKON F3 HP Ai-s 85mm f/2 ILFORD DELTA3200
壁面の表面性状がおもしろかったので、85mmに変えて撮ってみた。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
暗いトンネルを車が疾走。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
このトンネルは有名なのか、外国から来た旅行者の姿も。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
翌日、渓谷に来たので、 DELTA3200で撮ってみた。
なんか意外とパキッとしていて悪くないな。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
高感度フィルムというと、夜の街スナップのイメージが強かったが、自然の中で使っても意外と新しい可能性を感じさせる。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 ILFORD DELTA3200
とまぁ、高感度フィルムを屋外、トンネルの中と撮ってみた。
フィルムでもデジタルでも、ノイズや粒子感の少ない滑らかな描写が当たり前の昨今、このざらついた粗粒子が逆に新鮮に感じた。
どもども、だいきちボンバー殿。
拙僧が最後にイルフォードデルタ3200を使ったのはポートレイト撮影です。
大雨に祟れてしまい室内撮影が余儀なくされたので動員しました。
イルフォードのフィルムが冗談みたいに高くなる前に買った最後のブツです。
ざらつく粗粒子感は覚悟の上だったのですが、やっぱり女性を撮ってはいけませんね。
1枚目の写真は本当にイルフォードデルタ3200で撮った割には不思議と滑らかさが出ていますね。
ネガの印象がワイルドだし硬質なんですよね。諧調が硬調なのとは微妙に違って硬質。
このフィルムで女性の柔らかな肌の質感を期待するのは、見当違いも甚だしいですね。
もっとも、ISO400フィルムもケントメアもオリエンタルも、それなりにワイルドなネガになります。
ISO400フィルムで滑らかな諧調を得ようとするとTMAX400かトライX、イルフォードしか選択肢は無くなりました。プレスト400の代替品は、最早、現れないでしょうね。
ISO400フィルムを安コンパクトカメラに装填して、絞り込んだ露出を期待して次々とスナップシュートをしたいものですが、なかなか難しいですねえ。
ライカ判の3本セットアクロス2箱と120判の5本セットアクロスを1箱買うと5000円ですから。
Rikkieさん、どうもです。
DELTA3200は、さすがに粗めではありますが、おっしゃるように「硬調」というのとも少し違いますね。粗さの中に階調はあるので、いいフィルムだと思いました。値段は法外ですが。
ポートレートは、普通に使うには難しいかもしれませんが、なにか意図的な狙いがあればおもしろそうですね。
ISO400は、DELTA400がなかなかよかったですけど、これもちょっと高いんですよね。なのでTMAXかTri-Xか。オリエンタルも意外と価格高いですし。
この中ではケントメアが450円くらいで安めですが、おっしゃるように、ILFORD、TMAX、Tri-Xの滑らかさはないですし、選択肢は限られますね。
カラーではISO400で常用していたULTRA MAXのディスコンが決まったようなので、これも困っています。カラーの400はFuji PRO400HやPORTA400 と値段が高いものしかないので、あとはLOMO400に頑張ってもらうしかないです。意外とLOMOがフィルムで孤軍奮闘しているので期待したいところです。