2015年もあと数日。 今年も早かった。
昨年立てた今年の目標は、「カメラボディは買わない」だったが、なし崩し的に「レンズがついているカメラボディは可」 と拡大解釈することにした。
だいきちの今年の傾向はこうだ。
・フランス製のレンズの写りが魅力的 → アンジェニュー、FOCA を買ってしまう
・シネレンズもおもしろそうだよね → Ruo Optik Kino というマニアックなシネレンズを買ってしまう
・東欧、ロシアもいいよね → EXAKTA 、Helios44-2 を買ってしまう
・とはいえ、やっぱ国産でしょ → FUJICA、CANON、PENTAX、KONICA を買ってしまう
……なんというか、自分でもあっちゃこっちゃ、手を広げすぎてるなぁ、と思うけど、だってしょうがないじゃない、使ってみたいし、欲しいんだもん。
昔の状態のよいボディ、レンズは年々減少傾向だし、そもそも自分の寿命も日々、短くなっている。
だったら明日買うより、今日買ったほうがいいではないか。
まずは、P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1) 。→P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
アンジェニューの色合いやふんわりとした描写に憧れて購入。レトロフォーカスタイプの元祖、という点も購入意欲をそそられる。
ライカLマウントに改造済みで、距離計とも連動している。手持ちのLEICA DⅢ、LEICA M6、Fujifilm X-T10 で使用できるので気分によって付けかえている。
アンジェニューを使ってみて、写真って、目の前にあるものをそのまま正確に写しとるだけではなく、自分にはこう見えている、とか、絵を描くように写真を撮りたい、という考えもあるのだと実感するようになった。
そのための絵筆として、フランス製のレンズに一つの答えがあるのかも知れない……。
というわけで次に買ったのが、フランス製のFOCA SPORT Ⅱ。 →
本当はレンズ交換式のレンジファインダーのFOCA が欲しかったのだが、中古カメラフェアで買ったFOCA PF2B が故障していた(世界の中古カメラフェア に行く)。
手ぶらで帰るのも癪だったので、つい買ってしまったのがレンズ固定式でレンズシャッターのFOCA SPORT Ⅱ。
しかし、OPLAR-COLOR 45mm f2.8 のふんわりとした描写は、アンジェニュー同様、個性的だ。
フランス製レンズへの傾倒は続いているが、FOCAのボディは良品が少ない。
そこで、ノスタルジックで水彩画のような描写を求めるのならば、シネレンズもアリかなと思うようになっていた。
すると、あるお店で紹介されたのが、Ruo-Optik Kino 5cm f2.5 というレンズ。
Rudersdorf という1920年代から30年代にドイツにあった会社のシネレンズで、お店で作例を見せてもらったところ、その写りに惹かれてしまった。
さらに、「これは相当レアですよ」 「ネットで調べても、なかなか出てこないですよ」 という言葉に何かミステリアスなものを感じて購入してしまった。
そして、ライカLマウントに改造してもらった。 これで、フィルムでもデジタルでも使える。
渋い……。両方とも戦前のドイツで作られたものだが、まさか80年の時を経て日本で邂逅するとは。
しかし、どういう感じで撮ればいいか、フィルム、デジタル、絞り値など、試行錯誤中だ。
またX-T10を使って動画で撮るのもおもしろい。
シネレンズは、これまた奥が深すぎるので、この程度にしておこう。
そんなときに出会ったのが、ロシア製レンズ・Helios44-2 だ。→Helios44-2 58mm f2
しかも、Carl Zeiss Jena のBIOTAR 58mm/F2 をモデルとしているので、写りもよろしい。
で、これを使っているうちに、Carl Zeiss Jena もいいなと思うようになった。
そこで、比較的、安価なマウントを攻めてみようと考えた。
Carl Zeiss JenaのTessar 50mm f2.8付き。
EXAKTAマウントは、例えばアンジェニューのレンズでもM42 より安いので、意外と狙い目だろう。
購入したものはウエストレベルファインダーだが、ファインダーは交換式なので、アイレベルにすることもできる。
けどねぇ、とにかく使
いにくいんですよ。左手でシャッターを切るので。
ただテッサーだから写りは折り紙つき。
クセ玉を求める向きなら、Xenon もいいだろう。
で、クセ玉→バブルボケ→Trioplanは高い→和製Trioplan? を探せ、
ということで買ったのが、FUJINON 55mm f2.2 だ。→
バブルボケが出る出る。
しかも、ST-801 がサイズ的にも機能的にも使いやすいので、いま一番のお気に入りボディだ。
ただしFUJINONレンズ、開放測光用の出っ張りがあって、そのせいでデジタルカメラで使う際には、マウントアダプターに完全には装着できない。
この出っ張りを削り取ればいいのだけど、そうするとフィルムカメラで使う際に開放測光ができなくなってしまう。
そこで、もう1本買いました、55mm f2.2 (ST-605付き)。
普通、レンズの構造物を削るという行為は心が痛むところだが、ST-605 は絞り込み測光なので、開放測光用の出っ張りを削り取っても、機能的には影響はない。ので、負い目も減る。
後玉が近いので保護した後、彫刻刀で出っ張りを削り取る。プラスチックなので作業時間は5分くらい。
これでアダプターをかませてX-T10に装着できるようになった。
Fujifilm X-T10 FUJINON 55mm f2.2
デジタルカメラでも、バブルボケは出るようだ。
X-T10 は最速1/32000秒の電子シャッターが使えるので、昼間の屋外でも開放で撮影できる。
これ以外にも、すっかり安くなった国産カメラはちびちび買っているので、さらっと紹介したい。
KLASSE は最高だが、KLASSE のサブ機としてTIARA を購入。
要はフジが好きなんですよ。
いままでCANON は一度も買ったことがなかったので、そろそろ使ってみるかと。
▲PENTAX MV1 + SMC PENTAX 55mm f1.8
あまりにも、あまりにも安かったのでつい。
絞り優先オートなので、「撮る楽しみ」はあまりない。
けど、軽くて小さいので、気軽にレンズの描写を楽しみたいときに使いたい。
▲KONICA FTA +HEXANON AR 50mm f1.7
ヘキサノンレンズの写りに惹かれて購入。
それにしても重い。
カメラ、レンズ以外にも、今年はフィルムの選択や現像をいろいろと試した年だった。
ラインナップの減少、価格上昇、とフィルムを取り巻く環境は厳しさが増すが、探してみると、まだまだおもしろいフィルムはある。
カメラ・レンズ×フィルム の組み合わせを試していると、まだまだ興味は尽きない。
来年も引き続き探求していきたい。
よいお年を!
おはようございます。
今年もあっという間に終わってしまうと焦燥感を感じる nico nico です。
購入の足跡を読ませて頂きましたが、私とは違い結構良い物買いましたね。
フランス製のレンジファインダ機からCANON AE-1Pまで幅広く、来年がどうなるのか?超楽しみですよ。
私も次のネタは「購入ネタ」な所が恥ずかしいですが、これが最後、恥を忍んで書いて見ようと思います。
お互いの趣味が理解し合える数少ない人として、だいきちさんへ来年も楽しいカメラライフを送りましょう。
では、では。
nico nicoさん、どうもです。
今年はnico niccoさん、Rikkieさん、と同好の士に出会えたのでいい年でした。
国産機を買うときは、いつもお二人のブログを参考にしています。
興味を持った機材は、たいていどちらかのブログがヒットします(笑)。
nico nicoさんの購入ネタ、楽しみにしています。行動エリアが自分とは違うので新鮮です。
地域によって相場も違いますし。
来年もよろしくお願いします。
どもども、だいきちボンバー殿。
拙僧も「ボディは(なるべく)買わない」方向性だったのですが、やはり「レンズ付きのボディはレンズを買う」という方向へ戦火は拡大してしまいますよね。特にネットオークションでは「ボディは確実に壊れていると思うけど、レンズがちょっとレアだからいいか」と落札した物件が、ちゃんとボディが壊れていて安心するケースは少なくありません。それでもレンズが使い物になればハッピーなのですが、そうでない場合は安いカップ酒にスルメを噛むことくらいしか抵抗ができません。
個人的に東側のプラクチカマウントボディは素通りすることができずに、先日もエディクサプリズマ(多分)が届いてしまいました。
フランス物はベークライトの簡易カメラの他にはフォカスポートとフォカスポートSFくらいしか持っていません。やはり、個体が不完全なモノが多いですね。オプラールが羨ましい。拙僧のはNEOPLARなので格下なのか、なかなかデリケートに扱ってやらないとラチュードも被写界深度もナーバスです。
アンジニューは憧れますね。拙僧が東京時代にもたまに何かしらのマウント改造をしたアンジニューが放出されていたものです。
フランス製やイタリア製のカメラは何か惹かれるものがありますよね。かつては雲の上の存在だったサヴォワフレックスが5~6万円くらいで見かけることもあるのですが、フランス人が作ったレンズシャッター一眼レフというのは、かなりな博打な気がして飛び込むことができません。それならフォカのツースターでしょうか。
(つづき)
ティアラはクラッセやコンタックスT2に比べると乾いた調子ですが、それはそれで良いものです。困ったのは背面の液晶ビュワーが不良で何も映らない個体が多いですね。操作はフラッシュ発行禁止にさえできればいいので、手順を覚えていれば何とかなるのですが。
ティアラズームはプアマンズコンタックスTVSと呼んでいましたが、また別の魅力があります。
一眼レフのヘキサノンは期待しているのですが、やはりボディが重いですよね。Acom-1あたりは軽いのですが、ちょっと質感が裏切られそうで不安になります。実際にフィルムの装填不良があったんですよね。そういう経験があると躊躇するものです。
フィルム+レンズ+カメラの組み合わせだけでも十分に面白いですが、それに印画紙が加わると、もっと深い楽しさがあります。
来年もよろしくお願いします。
Rikkieさん、こんばんは。
フランス、イタリア物は常にチェックするようにしているのですが、ちゃんと動きそうなものはいい値段するので、結局見送るというパターンが多いです。特にイタリアですと、ISOスタンダードが欲しいのですが、たまに見かけるとえらい高値なので、うーん、と唸って見なかったことにしています。
ガンマⅠ~Ⅲやレクタフレックスなど、デザインも機構もちょっとゲルマン系とは思想が違うラテン系の魅力というのでしょうか。このあたりは来年はものにしたいと思います。けど高いんだよなぁ。
ティアラの乾いた調子、なるほどです。
この間、モノクロで撮ったときに飛びやすいというか、あまり粘らない感じは、これはこれでおもしろいと思いました。ズームのほうは撮り切っていませんが、このコンビは軽いのでよく持ち歩いています。
プラクチカマウントは、広く深く、しかも霧がかかっていて全貌が見えない沼なので、なるべく近づかないようにしていましたが、水辺の浅いところで遊ぶようにしておきます(笑)。
印画紙、本当におっしゃる通りで、プリントまで完結させたいと思って、実は今年、初心者向けのコースに行ったんです。ちゃんとした財団法人が運営している。
ところが、その講師の女性カメラマンがすごい口の悪い人で、結局、10分くらいで腹が立って飛び出してきました。講師は謝りながら最寄り駅まで追いかけてきましたが、振りほどいて帰りました。
そのやり取りが今考えるとすごい面白いので、ブログで書きたい書きたいと思っていましたが、財団の偉い人から詫び状をもらったので、詳しく書くのは控えておきます。
とは言えしばらく引き伸ばし機を見るのも腹立たしかったので、プリントは控えていました(笑)。
なので来年は仕切り直しでプリントをやりたいと思っています。
今年は、Rikkieさん、nico nicoさんと知り合えたのでいい年でした。
来年もよろしくお願いします。