週末、一人の時間ができることがわかったので、撮影旅行を計画した。
さてどこに行こうか、と考えていると、以前行った佐原(佐原をぶらつく)が楽しかったので、今回も古い町並みに行こうと考えた。
そこで、 「重要伝統的建造物群保存地区」 を巡ることにした。
「重要伝統的建造物群保存地区」 とは、城下町、門前町、宿場町、農村、漁村など、地域一体の建物や環境が保護されている地区で、文化財保護法に基づいて現在、日本全国で110地区が選定されている(佐原もその一つ)。
今回は、一泊二日、車移動、という条件でなるべく効率よく回れるルートを検討したところ、
東京から中央自動車道で山梨県赤沢に向かい、その後、中山道の木曽路(木曽平沢、奈良井宿、妻籠宿)を抜けて、岐阜県岩村、愛知県足助(あすけ)を回り、東名高速で東京に帰りつつ、途中の静岡県焼津市花沢に立ち寄る、というちょっとハードなルートを計画した。
また、おおまかな時間から予測して、妻籠宿近辺のホテルを予約した。
機材だが、電車旅ならライカといきたいところだが、今回は車ということもあり、オールニコンでいってみようと考えた。
ボディは、F2、F3、F100、念のためデジタルのDf 。
レンズは、NIKKOR 24mm f2.8、Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 、AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G 、 Voigtländer NOKTON 58mm f/1.4 、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II とした。
Mamiya RZ67 はフィルムがまだ入っていたので、“なんかすごい景色に遭遇した時用” に持っていくことにした。
朝8時、都内の自宅を出発し、中央道・甲府南ICで降りる。
そこから一般道を1時間ほど走り、早川町役場手前にある七面山口郵便局から集落へ向かう。
車一台がやっと通れるほどの細い道を20分ほど登っていく。なにか異次元の空間へ向かうタイムマシーンのような山道だ。
午前11時に山梨県早川町赤沢地区に着いた。
ここ赤沢地区は、日蓮宗総本山の身延山や修験道の七面山を結ぶ巡礼の途中に位置する講中宿だ。
農林業を基盤とする一方、宿場としても繁栄し、江戸時代の面影を今に伝えている。1993年に保存地区に選定された。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
高い位置から赤沢地区を望む。
PLフィルターを装着している。
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
地区内に入る。
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
旅籠の大阪屋。
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
講を組織する信徒団体が参拝するため、団体客が多かったそうだ。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
この宿を定宿としていた講の名前が記された「講中札」が軒下に掲示されている。
かつての繁栄ぶりがうかがえる。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
こちらは江戸屋旅館。
NIKON F3 HP Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF.2 Kodak UltraMax400
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
段々と等高線に沿って家が建てられている。
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
この日は35℃を超える猛暑日。
5分もしないうちに、汗がしたたり落ちる。
車においてあるフィルムは大丈夫だろうか……。
NIKON F2 NIKKOR 24mm f2.8 Fujifilm NEOPAN ACROS100
喫茶・清水屋。観光案内所、休憩所となっている。トイレもある。
もう一軒、お蕎麦屋さんもあるが、平日は予約制だ。
ここ赤沢宿は、別世界に存在する神聖な場所、といった風情で、時間の流れも下界とは異なる気がした。
1時間ほど散策し、12時過ぎ、次の保存地区・木曽路方面へ向かうことにした。