前回はX-T10 にズミクロンをつけたが、今回は、アンジェニューを試してみよう。
「オールドレンズ」と一口に言っても、その定義は定かではないが、だいきちのズミクロン50mm(3rd) は1992年製、エルマリート28mm(3rd)は1980年製、アンジェニューは1954年製、エルマーに至っては1936年製だ。
23年前のズミクロンなんて、まだまだ若造やね。
このアンジェニューは、バルナックライカ用のLマウント(ライカスクリューマウント)なので、L-Mリングを介して、M-FXアダプターをつける。
レトロフォーカスなので鏡胴が長く、X-T10 の小ぶりなサイズとはちょっとミスマッチだ。
フィルムシミュレーションはスタンダード、ダイナミックレンジは200%、絞りは開放f2.5~f4 で撮影した。
jpeg撮って出しで、リサイズのみ行っている。
さて、フランスっぽい写りをするのだろうか。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
開放で撮影。
ポジフィルムで撮ると、緑が印象的だったアンジェニューだが(P.Angenieux で味わうフランス) 、X-T10でも、なかなかツヤっぽい、湿度を感じさせる写りだ。
ハイライトの滲み方は、ネガフィルムで撮った時と似ている。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
前ボケも自然で、なかなかノスタルジックな写りだ。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
室内で開放。
ふんわりとしているけど、拡大するとピント面は解像している。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
無限遠で開放。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
絞ってf4で撮影。フィルムシミュレーションを間違えたかと思うくらい鮮やかだが、スタンダードだった。
日陰だったり、ハレ切りだったり、光とどう付き合うかによって写りが大きく変わるのがオールドレンズのおもしろさだろう。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
この日は曇りだったが、ちょっと天気が悪いくらいの方がこのレンズは似合うかもしれない。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
ちょっと晴れてきたので、多めに光を入れてみた。
FUJI X-T10 P. Angenieux 35mm f2.5 (Type R1)
X-T10 とアンジェニューの組み合わせは、実際にPROVIAで撮るときの色調と似ており、そのあたりの色の出し方はさすがにFUJIだなと感心した。
またアンジェニューのふんわりとした雰囲気もなかなか再現されていると思う。
デジタルカメラとオールドレンズの組み合わせは、フィルムともデジタルともちょっと違うジャンルに感じた。