MINOLTA SR-T101 を購入したことで、フィルムカメラが13台になった。
これは、非常にマズイ状態と言わざるを得ない。13は縁起が悪すぎる。
そこで、もう一台買うことにしたのだが、正直、そんなに欲しいカメラはない。
で、ヤフオクを眺めていると、FLEXARET が出品されていた。
FLEXARETは、チェコスロバキア製の二眼レフで、グレーの外観が非常にカッコいい。
さらに、BELAR 80mm f3.5 の評判がよい。
だいきちは、『CAMERA magazine no.14 』(2011年発行) で、田中長徳氏の作品を見て以来、その写りが気になっていた。
二眼レフでも、ローライのプラナーになると10万コースだが、FLEXARETなら2万くらいか。
二眼レフ初心者にも手を出しやすい額だし、FLEXARET の中でも一番評判がよい 「Ⅵ」 だったので、落札した。
ただ、うまく表現できない匂いが残っていた。
カビではないんだけど、おじいさんの家にある古いカバンの匂いというか。
まぁこれが東欧の香りなのだろう。プラハに思いを馳せて、クンクン嗅いでみる。
風通しのよい部屋に2週間ほど置いて、匂いはとれた。
巻き上げと同時にシャッターチャージもされるセルフコッキングなので、操作は簡便だ。
さらにシャッターロック機構(赤矢印)も付いており、なかなか機械としてよくできていると感心した。
青矢印は絞り。
赤矢印のネジを押すと、裏蓋が開く。
フィルム装填後は、このネジを回すとロックされ、不用意に蓋が開くことを防ぐ。
「MADE IN CZECHOSLOVAKIA」 が渋い。
逆光に弱い、という話もあったのでフードも買おうかと思ったが、ボディの1/3くらいの値段なので、とりあえずフードなしで撮影してみることとした。
FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 PORTRA160
f5.6 1/100 。まずは確実に日陰で撮影した。お店で現像+CDデータ作成。
この写りはすごい。これはヤバイぞ。
FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 PORTRA160
f5.6 1/100 で撮影。思ったよりシャープ、なのに滑らかな描写だ。
FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 PORTRA160
f4 1/50 で撮影。徐々に光を入れて攻めてみる。
FLEXARET Ⅵ MEOPTA BELAR 80mm f3.5 PORTRA160
f4 1/100 。だいぶ逆光気味に撮影したが、破綻していない。
やわらかいんだけど、芯が残っているから、ぼんやりとした写真にならない。後ろのボケも悪くない。
光の加減によって、これほど表現の幅が広がるというのはおもしろい。
さすが評判のレンズだ。
次回は、もっといろいろなシチュエーションを試してみることとした。